[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2012年 2月26日〜3月3日

2012/02/26 (Sun) 天照大御神

裏山で掘ってきたという人から、竹の子1号をいただいた。
豚肉とゴマ油でいため、中華おこわにして食す。美味であります。

今年の冬は、低温と日照不足でイチゴの実が赤くなるのに時間が
かかっている。
もう少し、詳しく言いますと、最初の果房から2番目の果房の開花までの
間隔が空いてしまったので、2番果房の熟する時期が遅れている状態。
例年より2週間くらいのタイムラグができている感じです。

生産する立場からは、予定していた(期待していた)収量ができないので
当てにしているお客さんには平謝り。

しかし、完熟するまでに時間がかかっていますので、甘味成分であるショ糖の
蓄積は充分であり、味は乗っている。また、粒も大きい。

食する立場からは、うれしいことですね。

全ては自然が決めること。
竹の子が来たのですから、これからイチゴの実も豊作に向かっていきます。

(だから、農家の神棚には 天照大御神が鎮座する by 農園主 )

2012/02/27 (Mon) 暗渠

アンキョ と読む。
知っている人は読書好きか、農業関係者か、どちらかではないでしょうか。
田んぼの土中の水分を排水するために、地中にパイプを通すことを言います。

田んぼは、そもそもぬかっているものですが、トラクターが潜るほどの
土地もあり、その場合に暗渠を掘る(通す)ことになります。
パイプには細かい穴を開け、水分を集める。この時に吸収性を高めるため、
パイプの周りに貝殻を入れて埋める。
夏の作業は、ちょっと臭いので、もっぱら、冬の仕事とされています。

昨日、師匠の農園に、ちびっ子の団体100人超が、やって来ました。
小1〜3年のスポーツクラブの仲間たちが、12組に分かれてイチゴ狩りに
押し寄せる様は、トルネードのようでした。
12人の引率の先生方でも制御不能。

数分後、イチゴ狩りもそこそこに、ビニールハウスの脇に円を囲むように
大人しく、しゃがみこんでいる6人の少女グループ。
白い貝殻の破片を拾い集めて、
「きれいっ」 「かわいいー」 「海が近いのね」
と盛り上がっている。

「それはね。。。」
やっぱり、教えるのは止めました。
イチゴ狩りに来て、貝殻集めもできたのだ。

(海はそんなに近くはないが by 農園主 )

2012/02/28 (Tue) 筋

「約束が違う」
事業を営む知人が、官・民両方が絡む取引の結果に対して発した言葉。
しかし、過ちを認め、謝罪し、約束を守れば、矛は収める人である。 
「筋が通らないことは許せない」 と判断基準がはっきりしている。

「あの」エルピーダが更生法を申請した。
2年ほど前に公的資金(税金)を投入してもらったが、倒産した。
当時、金融機関以外で救済される個別企業は初めてで、その救済理由は、

「半導体業界の牽引役で、日本に必要」 と認定されたから。

衝撃の政治判断でした。
(当時は、証券会社で信用リスクを扱っていました。)

しかし、日経新聞によると、日本の企業によるエルピーダからの
DRAM(半導体)の調達率は、年々低下していたそうです。

話が違う、約束が違う。

一方で、公的資金を必死で返済し続けている会社もあります。
約束を守ろうと、筋を通す人達です。

(そのさきは、あおぞら by 農園主 )

2012/02/29 (Wed) 初対面

ポレポレ農園のHPを開設し1ヶ月、
今週からは問合せ・感想メールの受信を始めました。
昨日、その訪問者 第1号が来られた。
「娘がイチゴ大好きですので、楽しみにしています!!」とのコメント。
農園一同感激。開園後、実際にお会いするのが楽しみです。
こうして、HPで訪問してくれる方ともお付き合いが始まるのですね。

大学の後輩が、ネットで知り合った男性と数年前に結婚しました。
医学 と ラグビー好き という共通点が、二人を結びつけるきっかけに。
ネットでやり取りしていた二人が、初めて会ったときは、果たしてどんな気持ちだったのか。
それぞれの第一印象は
「かわいい女性、なんで今まで結婚していないのだろう。ラッキーだなー。」
「体のがっちりした大きい人、親しみやすい感じの方。」
だったそうだ。

(なんだか、ドキドキしてきた by 農園主 )

2012/03/01(Thu) 精鋭たちの反乱

イチゴの施設をそろえるには、それなりの資金がかかる。
ビニールハウス、高設の栽培システムから始まり、
暖房機、自動換気システム、配管、電気、整地など等。
資材価格の高騰もあり、都心のちょっとしたマンション並みかも。

君津市役所の農政担当の方々(若い精鋭たち)が、心配してくれて、
県の補助金の申請を助言してくれた。
補助金は、市を経由して交付されるものなので、申請手続きは、彼らとの協働作業になる。
昨年の夏くらいから準備を始め、すでに2回ほど県に資料を提出している。
内容は、ポレポレ農園の事業計画に関するもので、頑張る意気込みを示すもの。
これまで、精鋭たちは、自分のことのように考え、進めてくれている。

そして、昨日ついに県庁での「ヒアリング」開催となった。
これは、県庁が各市町村に対し候補者のヒアリングを行い、承認の審査をする関門である。
従来、君津市では当時者本人も同席して、県に直接、説明を実施している、と聞いていた。

しかし、前日になって「来なくて結構です」と、精鋭たちから通告を受ける。
行く気満々だった私は、
「どうしてっ」 と食い下がると、
「今回は、我々だけで、大丈夫ですから」 ときっぱり。

それでも気になるので、説明資料の数字を再修正したり、
その根拠を彼らに、クドクド説明したり、
さらに、県に確認しておくべき質問事項までも列挙したりした。

連れて行ってもらえない寂しさを感じながらの帰り道、ふと、
「こういう、うっとうしい上司いたな。」と我に返った。
サラリーマン時代には、随分苦労した記憶がある。
確かに、そういう輩は連れて行かないに限る。
現場をよく知っている担当さえいれば、事は順調に進むものだ。

頼もしい味方である。

(多面評価では、下からの評価だけ抜群だったのに by 農園主 )

2012/03/02(Fri) 王道

雪が解けた。それでかどうかは判らないが、
師匠がビニールハウスを建て直し始めた。

この作業は、素人には結構キツイ。
パイプハウスの天井は最後につなぐことでアーチ状になるのだが、
その前にまずは、アーチの片方ずつを地中50センチほどの深さまで
差し込んでいく。45センチの間隔で。
これが簡単にはいかない。力いっぱい差す。でもいかない。
穴を開ける。梃子(てこ)を使う。なんとか押し込む。

「年中、ちょこちょこ 作ったり、こわしたりしてるわよ。」
と奥さんのトモ子さんは呆れ顔でよく言っている。
その度に師匠は、「ハウス建ては、趣味だよ」と言う。
以前には、東西に向いたハウスを何棟も、南北に建て直したと聞いた。
日当たりの違いによる、日照の影響は大きく、
「東西の向きの場合は、2番果房が1ヶ月は遅れるでしょ」と師匠は言う。

ちょこちょこ直しているのではない。
これこそ文字通り、「スクラップ アンド ビルド」(壊して再建する)
経営の王道だ。
経営書には、自己否定をしなければ、できないことなので、
厳しい決断であると書いてあるが、
師匠にかかると、それは「趣味」になる。

(しかし腰が痛い。。。  by 農園主 )

2012/03/03(Sat) 有識者

ポレポレ農園の「営業時間は何時からですか?」
という問合せをいただいた。
ホームページを見て、来園したいということなので
大変うれしいことです。ありがとうございます。

ただ、農園は、今、整地の真っ最中。
来週にはその工事が終了する予定。
夏までにはビニールハウスを建て、12月の初収穫、開園を目指しています。

ホームページは、開園までの失敗や苦労話を紹介することで、
皆さんに共有して(笑って)いただき、親近感をもって
開園を迎えたいという願いで作っています。

しかし、もう開園している、という誤解を招いてしまったことは、
100%農園の落ち度と考えています。

日々開催されるポレポレ農園経営会議(夕食)で、このテーマが主要議題となる。
誤解を招かない施策として、これまで採択された事項としては、
字体をまずは、大きくしてみよう、
テレップ調のコメントは目立つかな、
というもの。
IT部門統括最高責任者(嫁)は、今回の事態を深刻に受け止め、
第三者の有識者による諮問を仰ぐことにした。

WEBのプログラム言語に精通する有識者(嫁の後輩)の進言は、
「お客様が必ず確認するところがポイントですかね〜」
「アクセスマップの目的地を工夫したらいいかもー」

決定事項は
「アクセスマップのポレポレ農園の場所を ここ! と表示していたが、
建設予定地 との表示に改める 」
全会一致で採択された。

( お客様視点!の第一歩 by 農園主 )