2012年 4月8日〜14日
元に戻る
ホーム
2012/04/08(Sun) 太陽の国
育苗ハウス1号の建設は、着々と進んでいる。
職人は4人。日本人のリーダーとタイ人の若者3人衆である。
この3人衆は、感心するくらい仕事が速くて丁寧だ。
言葉少なく、お互いの仕事の進捗を見ながら、土を掘り返したり、金具を切ったり、
天井に登ったり。伊賀の忍者のようである。
10時の中休みにお茶を差し入れて、皆と雑談する。
タイ人から教わったタイ人には必ず受けるネタを披露した。
「タイ語でこんにちはの挨拶は、サワディー・カップ。これは男性言葉。
女性はサワディー・カー だよね。」
母国語を言われるとうれしいもの。案の定、3人衆が食いついてくる。
「ハイ、ソウデス!」
「じゃ、オカマは? サワディ・ハ〜 って言うんでしょ。」
3人とも腹を抱えて、ケタケタ笑う。日本人にはないツボなのだ。
これでよし。
午後の忍者振りは、一段といい。鼻歌交じりになったのだから。
太陽の国からきた若者たちがポレポレ農園を手伝ってくれている。
( 仕事にも遊び心 by 農園主 )
2012/04/09(Mon) 育苗ハウス1号
育苗用の最初のハウスが完成。
2日半の仕事だった。仕上がりは、期待以上で満足。
とても安普請には見えない。 (詳しくは、HPの イチゴたちの住まい選び ご参照)
「りっぱ、りっぱ」
近所の農家さんたちにも好評。
これから親苗の半分が、引越しをする。
GWのころ、師匠のハウスからポレポレ農園ハウス1号に。
その前にやらなくてはいけないことが山積。
ハウス内の地面には防草シートを貼り、育苗台を設置し、
灌水用のポンプを準備する。排水用の溝のめぐらせ方も考えなくては。
そうだ、農地内に食い込んでいる電柱も移動させてもらわないといけない。
( せわしないな、ポレポレでしょ by 農園主 )
2012/04/10(Tue) おおむね
農地を「おおむね」有効に耕作するという場合、
どの範囲までを言うのか。
畑には、井戸小屋がある、道具や機械を入れる作業小屋がある、
軽トラが通る道も要る。面積全部に種は蒔けないのである。
農水省では、「概ね(おおむね)」を「80%の範囲とする」と定義している。
農業界では、明確な言葉なのである。
「安全性はおおむね確認された」とする安全宣言を聞いた。
気になって仕方がない。
( 心配性の愛国者 by 農園主 )
2012/04/11(Wed) バカ貝
「バカ持っていきなよ」
師匠の奥さん、トモ子さんから今年もいただく。
青柳のことである。バカガイが正式名称(バカガイ科)。
青柳は東京市場での呼び名で、千葉県市原市のかつての集積場の地名から来ている。
この地域から富津市にかけての名産だが、最近は愛知県産も美味と聞く。
バカのいわれは、諸説ある。バカみたいに口を開くから。バカみたいに取れたから。
場替え(移動)をするから。
市原市出身のトモ子さんは最初の説を子供の頃から聞いていると言うので、有力。
今が旬。
痛みやすいので東京のスーパーでは貝を丸ごと売ることは少ない。
トモ子さんは、地元の漁師から水揚げがあると分けてもらっている。
軽く焼いて、醤油とみりんで味付け。師匠の好物である。
野菜・果物・魚貝なんでも、旬にこだわる。
( これが、本当のグルメ by 農園主 )
2012/04/12(Thu) 市場に行こう
隣町の木更津に公設地方卸売市場がある。
イチゴの値段がどうやって付いているのか、
セリの参加者と雰囲気を知りたくて出かけた。
相場とか、競売とかは、好きなほうなので、ワクワクする。
セリは、7時から。意外とのんびりだ。
野菜から果物、そして花卉の順で、市場内をセリ人を中心に
参加者たちは移動していく。
始まると、活気は流石だ。案の定、言葉はわからない。
符丁(仲間言葉)を使って数字をやり取りする。
「いくら?」どすの利いた声でスタートすると、
「チョンメ」と叫ぶ人。
脇から「チョンシチ」「ソクバン!」と決まっていく。
あとから聞いたら15、17、18のことらしい。
全てがこんな具合。
イチゴの番が来た。
30人くらいのバイヤーが、品物を見ながらセリ落とす。
大手スーパーから地元の八百屋、コンビニ店長など様々だ。
和気あいあいの中、目は鋭い。
生き馬の目を抜くような鋭さが感じられる。
セリ落として、自分のお客さんに売れるのか、
生食だけに、在庫で持てる日数は限られている。
それでも、全ての品種、サイズ、規格外、どんな品にも値が付いていく。
市場機能が見事に働いていた。
これが、本物のディーラーだと思う。
( 今度はセってみたい by 農園主 )
2012/04/13(Fri) 電柱
電信柱は、社会全体にとって必要である。
だから、電力会社に頼まれれば、自分の土地の一部を貸す人が多い。
ポレポレ農園の農地にも数本立っている。
その1本が、古いせいか、若干傾いている。
万が一にも、倒れることがあると大変。
お客様に危険があってはならないので、東京電力に相談した。
「30pも傾いていないので大丈夫、100p傾いたら工事する」と言う。
100pも傾いたら、その下は、こわくて歩けないと思ったので、
何とか再考してもらえないものか、少し、食い下がってみた。
「安全を東京電力さんが確認しています、とお客様に申し上げていいですか」
時節がら、シビアな質問になってしまったか。
「。。。確認して、後日ご連絡します」と戸惑いながらも、丁寧な対応であった。
安全な電力供給に期待。
( 続きは、後日のご連絡のあと by 農園主 )
2012/04/14(Sat) 印度のイチゴ
雨の中、インド人の団体が師匠の農園にやってきた。
東京のインターナショナル・スクールに通う子供たちとそのご両親、30人。
日本語の上手なお父さんが、熱心にイチゴ栽培のことを聞いてくる。
「何月まで、デキマスカ?」
「気温は何℃まで、デキマスカ?」
IT企業で働く彼は、将来はインドでイチゴ栽培をしたい、と言う。
インドでは、ほとんど手に入らないおいしいイチゴを作りたいと考えており、
デカン高原でなら、栽培できる気温ではないかと。
高設栽培 (HPの イチゴたちの住まい選び ご参照) のことも知っており、
「マタ、聞きに来てもイイデスカ?」
本気かも知れない。
彼らがバスで帰った後、師匠に一部始終を報告。
「インド人の弟子ができるかも知れないですねぇ」
冗談で言ったつもりだが、
「日本語は大丈夫なんでしょ?」
条件はそれだけらしい。
( インド人に兄さんと呼ばれるのか by 農園主 )
トップに戻る
元に戻る
ホーム