[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2012年 4月15日〜21日

2012/04/15(Sun) パラパラ

「じっと眺めていれば、いつかは動くかな?」
ポレポレ農園のIT部門統括責任者(嫁)は、最近、独り言が多い。

育苗用ハウスを建てたことを会社の同僚に話したところ、
「パラパラ漫画みたいにしたら、おもしろそう。」
と言われたらしい。
これが、彼女の格闘の始まりである。
君津図書館から大量の関係本を借りてくる。
「最近では、HTML(WEBサイトをつくる言語)だけで作られている
ホームページをみつけるのは困難」と書かれている。
ポレポレ農園のHPはまさにそれ。
パラパラ漫画のような動きは、「JavaScript」という言語を覚えないと
動かないらしい。前途多難を予感させる。
今度は、「JavaScriptの基礎」とかいう本を借りに図書館へ出かけていった。
・・・が、簡単には、スライドショーは動いてくれない。
そうして、冒頭の独り言が続いた。

格闘すること1週間、その日を迎えた。
「動いたよ!」 

( 本日、ホームページにて公開 by 農園主 )

HP 育苗ハウスができるまで ご参照ください。

2012/04/16(Mon) 大型新人

この春に地元の国立大学農学部を卒業し、米農家になる若者がいる。
実家は、ここ君津の米作り農家。
在学中から米を作り、学業との二束のわらじであった農業界のエリートが、
本格的にデビューする。
机上から実践へ。やりがいに満ちた顔をしている。

話す内容は、いつも明快で気持ちがいい。
機械化は惜しまない。規模拡大は惜しまない。もちろん、労力も。
「これからの米価を考えれば、米農家は、30町歩(30ha)は必要です。」
半値になっても収支の取れる計算をする。
この面積を目標にしているから、今の彼には過大に見える設備投資をする。
全ては自分の決断である。
「後継者不足くらいが調度いいのかもしれませんね。」
彼のやる気は評判なので、地元の高齢者から
田んぼを替わりに作ってほしいという依頼は後を絶たない。

つなぎの作業着にねじりハチ巻がトレードマーク。
すでに風格あり。頼もしい仲間である。

( 年の差があっても同じ新人 by 農園主 )

2012/04/17(Tue) 緊急速報

先週、来られたインドの方々(4月14日 印度のイチゴ)が、
また来たいと今週末の団体予約を入れてくれたらしい。

イチゴを食べたいだけなのか、それとも、、、。

( 乞う、ご期待 by 農園主 )

2012/04/18(Wed) 雑草

「雑草という草はない」 昭和天皇の言葉である。
どんな草にも名前はあり、人間の都合で邪険に扱うような呼び方を
すべきでないという意味で言われたそうだ。

しかし、農家からすると、つい邪険に扱ってしまう相手である。
特に露地栽培では、やっかいだ。
大根農家の友人は、農作業の3分の1は草取りとぼやく。

イチゴは、台の上で育苗するので草と競合しないが、
草が生えては作業の邪魔になる。
そこで、育苗用ハウスの地面に防草シートを貼った。

[写真]防草シート

シートはプラスティック素材で細かく編んである。
腐ったり、水でふやけたりしない丈夫な素材だ。
水は通すが、日光は遮断されるので、草取りからは開放される。
ただし、育苗ハウスの60坪の範囲までである。
ポレポレ農園は2400坪。
草刈はこれから本格化するのである。

( 草の名前を覚えられる器ではない by 農園主 )

2012/04/19(Thu) エキスパンドル・メタル

ロックバンドの名前ではない。
金網の一種だ。

[写真]エキスパンドル・メタル

しっかりとした鋼材で編まれている。
近くのホームセンターで在庫を聞いたら、幸い希望の60枚買えた。
1枚のサイズは 900mm×1800mm あり、
軽トラックが、ずっしり沈むくらい重い。

育苗用の台に使う。高さ660mmの折りたたみ脚の上に乗せて。
育苗の水遣りをした時に、水が下に抜けるようにするためである。
常に乾いた状態にすることが、苗の病気の予防法。

このメタルは、師匠のお気に入り。丈夫で錆びにくいという。
しかし、これに行き着くまでの紆余曲折が、
師匠の育苗ハウスに垣間見える。
コンパネ(木材)がある。針金金網がある。仕上げの違うエキスパンドルメタルもある。
試行錯誤の歴史が見える。

( 昔から好きだったのはヘビーメタル by 農園主 )

2012/04/20(Fri) ポンプ

 ポンプを買った。

本圃ハウスをつくる夏ごろには、本格的なポンプを設置するので、
今回は、それまでのつなぎ役の安価なものを探していた。
サッサと買うつもりだったのだが、
いざ選ぶ段になって、選び方がわからないことに気付く。
絶大な信頼感のあるホームセンターに助けを求めるが、
「ポンプはちょっと、、、」と珍しく逃げ腰。

最後は、ポンプメーカーに直接聞いた。
「全楊程(ぜんようてい)」 と 「横引き」?

これで動力の強さがわかるとの説明。
全楊程は、水を真上に引き上げた場合の最長距離。
横引きは、水を真横に押し出した場合の最長距離。
横引きの距離は全楊程の10倍換算だそうだ。
直線的な関係ではないが、おおよその目安になる。

ようやく選べたが、結局は、もっとも安価なタイプで十分であった。
購入したポンプは、全楊程35m。
地下3mから吸水するので、さらに真上に引き上げるなら32mまで可能。
ホースで横引きする場合は、320m先まで灌水できる計算になる。
この高性能機種が、1.5万円で買える。
さすが日本の技術。 

( 使うホースは50m、宝の持ちぐされ? by 農園主 )

2012/04/21(Sat) 蕨(わらび)

とにかく旨い。卵とじ with油揚げ。
わらびのとろみで、油揚げがなんともまろやかになる。
今が旬なので、近所からいただく機会がある。ありがたい。
食し方は、鰹節しょうゆが一般的、醤油マヨネーズもいい。
でも、卵とじ。ここに来て初めて知った美味である。
仕込み方法は、デリケート。
沸かした湯を入れた後に、わらを燃やした灰をかけてアクを取る。
茹でてはいけない。茎が細くなって味気も食感もなくなるからだ。
できれば、同じ長さに分けて縛っておくと調理しやすい。
そのまま一晩、寝かせれば鮮やかな色と風味になる。

ワラビ

昨日は、知り合いの山で初めて採らせてもらった。予想通り地味な植物である。
しかし、好物のためだ。夢中で雑草の中を探し、たんまりと収穫した。
今日、弟家族が遊びにやって来る。

( 鼻が利くな by 農園主 )