[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2012年 5月13日〜5月19日

2012/05/13(Sun) 人ごみ

木更津の三井アウトレットパークをのぞきに出かけた。
近所にもかかわらず、今回が初めて。
先月のオープン以来、大変な混雑と報道されていたので
どこでも駐車できるように、オートバイで恐る恐る接近。
ところが、15時過ぎの入場だったせいか、拍子抜けするくらいすんなり入場。
店内、フードコートとも確かに人は多いが、嫌気が差すほどではない。
適度な?混雑で、明るく楽しい雰囲気。
十分家族で遊べるところだ。

白状すると、それでも目が回った。
原因に思い当たる節がある。
東京から君津に移住して1年。適応力があるのだろう。
この土地では、通りすがりの人、車があると相手の顔を見る。
誰かな?と確認して挨拶するためだ。
車ですれ違いながら、相手に手を上げることは日に何度もある。
これを人ごみでやると、目が回る、のである。

( 知り合いは見つからなかった by 農園主 )

2012/05/14(Mon) ややこしい

「合成の誤謬(ごびゅう)」とは、
個別主体として真であっても、全体としてみると真となるとは限らないことをいう。
金融関係者が、好んで使う経済用語のひとつである。
ざっくり言うと、ややこしいことの比喩表現と思ってもいい。

農協法の第一条、
「農業者の経済的社会的地位の向上を図り、
もつて国民経済の発展に寄与することを目的とする。」

組合員たる農業者の利益のために存在するとされている。
しかし、一方では、農協(JA)も存続のために、
組織全体としては、利潤追求が必要になる。
個々の農家の利益のために仕事をし、組織の利益を積み上げる。
この神業的なビジネスモデル自体が誤謬だったりして。

( ややこしいのである by 農園主 )

2012/05/15(Tue) マジカル

子苗を育てるポットが届いた。プラスチック製の小鉢である。
ただのポットではない。

師匠は言う。
「イチゴ作りは、苗作りで80%決まる」

だから、苗の生活環境(ポット)には、こだわりたい。

今回、注文したのは、その名も「マジカルポット」。
なにがマジカルかというと、側面にスリットが細かく入っている。

マジカルポット

拡大すると…

マジカルポット(拡大)

これがいい。
排水性だけでなく、通気性にも優れ、夏場の高温障害を防ぐ。
病気にかかりにくい。
そして、根まきしない。スリットから根が出ることで外気に触れ、
古い根の成長が止まる。だから、若い根の発根を促す。
グルグルと古い根が成長してしまう普通のポットとは違う。

今月末から、子苗取りが始まる。
いよいよ苗作りが本格化するシーズン到来。
さて、栽培技術。
ここでのマジックは。。。

( 誠心誠意 by 農園主 ) 

2012/05/16(Wed) 予測

相場関係者は、これが仕事と言ってもいいのかも知れない。
ギリシャが本当にユーロを離脱するのかどうか、
毎朝、毎夕のミーティングで、いやっというほど議論されていることだろう。

農業者の関心事で、重大な「予測」に、天気予報がある。
予報は、よくはずれると言うが、ばかにしたものではない。
テレビでもなじみのある天気図は、地上で同じ気圧を示す等圧線を書いたもので、
これは、地上天気図と言う。
確かに、これだけで予測するのは、さぞかし困難だろうと思っていたが、
気象庁は、しっかりしていた。
気球を上空に飛ばして、高層天気図というものを描く。
同じ気圧をもつ高度を結んだ等高度線を描いたものである。
つまり、三次元的な大気の構造を描き、立体的な絵から天気予報をしている。
わくわくするアプローチではないか。

相場と天気、どちらの予測も裏付けデータを積み上げる大変な作業である。
両者の違いは?
気象庁は、はずれると国民から文句(陰で?)を言われるが、
当たっても喜ばれない。
でも、損はしないのだ。

( 6月1、2週は暑くなるらしい by 農園主 )

2012/05/17(Thu) 最高裁へ

いちご狩りをする本圃ハウスの建設工事は、
関係者のご尽力で、6月中の着工にこぎ着けそうである。
補助金の申請手続きもあり、1年がかりの準備になる。

いよいよ、大詰めだが、梅雨・台風・夏場の作業であることから
工程の遅延は予想され、少しでも早く工事を開始したい。

ところが、
建設業法(と施行令)では、工事の見積から入札までの期間は、
10日以上おくこととされ、止むを得ない場合でも最低5日間とされている。
趣旨は、発注者・受注者、元請け・下請けの対等の立場を保護するため。
わからなくはない。。。
しかし、こちとら急いでいる。 何とかならないものか。
金融機関で仕事していたころは、翌日の入札なんて、ざらだった。

困ったときは農水省。これまで、何度も助けられている。
農業者には、とことん頼りになる存在である。
「建設業法の適用範囲は、農業者も同じです。遵守すべきものです。」
「それを違反した場合であっても、その契約は無効にならないとする
判例はあるようです。」

調べてみた。新潟地裁の昭和28年の判例だ。
残念ながら、新潟地裁のデータベースにはない。古すぎて。
地裁のアドバイスで、最高裁に資料があるという。
話がどんどん、大きくなってきたが、ポレポレ農園のためだ。

最高裁の閲覧担当者は、落ち着いた口調で調べてくれ、
来週に閲覧の予約を受け付けてもらった。

さて、明日は苗の病害虫を防除しよう。

( こっちが本業 by 農園主 )

2012/05/18(Fri) スミマセン

「スミマセン」というフレーズは、
大変便利な日本語だと、外国人は言う。
どんなシチュエーションでも使えるから。

電車から降りる時の 「空けて下さい」、
ビールを注文する時の 「オーダー」、
おまけをもらった時の 「ありがと」、
そして、期待を裏切った時の 「済みません」。

気になるのは、言葉の重みだ。
謝る時の「スミマセン」は、他の時とはニュアンスが違う。
自分の何に対し気が「済まない」のか、
その思いがなければ、相手は戸惑うことになる。

( 尽力せずに言うべからず、でしょ by 農園主 )

2012/05/19(Sat) 新潟の土

新潟から土が、昨日到着した。
子苗の生育に使う専用の土で、
これをマジカルポット(5月15日 マジカル)に入れる。

師匠が10年近く前に見つけた土。
その後、君津のイチゴ農家の間で広がり、
今や共同購入の量は750袋(40g/袋)になる。
土の特長は、モミガラ堆肥を含むこと。
排水性に優れ、しかも軽量である。
1袋20Kgないので、女性でも充分に取り扱える。
ちなみに、師匠は2袋を1度に運ぶ。

ポレポレ農園の育苗ハウス1号には、
6000苗分の50袋を搬入した。
確かに、よそのものよりは軽いが。。。

( 師匠も筋肉痛らしい by 農園主 )