2012年10月21日〜10月27日
元に戻る
ホーム
2012/10/21(Sun) アランのこと(「まさ王」編)
アランの小屋の準備を始めている。
ヤギは湿気を嫌うそうなので、
小屋の床をブロックなどで少し底上げする必要がある。
折角なので、地面の土もそのままではなく工夫をすることにした。
「まさ王」いう固まる土がある。
これを小屋予定地の下地にする。
コンクリートは、農地では利用が制限されているので、
代替策として、3センチほどの厚みで敷き詰めてみた。
水をかければ、しっかりと固まる。
完璧ではないだろうが、草と湿度はシャットアウトできる。
2uの寝室だが、快適な家になるといい。
( 庭は、広い by 農園主 )
2012/10/22(Mon) ファイヤーマン
大人になってからの憧れの職業である。
残念ながら、消防庁の応募には年齢制限があるのだが、
人のために命を張るこの方々に尊敬と羨望を感じる。
君津消防の6名の方が、ポレポレ農園にやって来た。
イチゴの見学ではない。
ハウスに暖房機と灯油タンクの設置を申請したので、
その検査である。
検査結果は、不合格。。。
まず、暖房機の設置位置がよろしくない。
周辺のスペースをもっと取るようにと。
さらには、配油管の不備も指摘された。
「細かいことを言うようですが、
我々の任務は火災の可能性をなくすことですから。」
施工業者がションボリする中、宿題を置いて、
ファイヤーマン達は、颯爽と去って行った。
( やっぱり、格好いい by 農園主 )
2012/10/23(Tue) ドーナツとコーヒー
「休みがないね。」
経営会議(夕食)で、時々提起される労働条件への指摘である。
原因は、はっきりしている。
自分たちの作業の手が遅いことと開園準備の仕事が重なっていること。
残念ながら、即効性のある解決策は今のところ見当たらない。
まるで、資本家にいいように搾取される労働者の典型のようであるが、
両者を兼ねる当園では、争議のやりようがない。。。
都内ホテルの客室稼働率(どれ位客室が埋まっているか)が、
80%を超え、震災前の水準まで戻ったと、今朝の日経新聞にあった。
被災地に残るガレキの山の映像には、ため息が出るものの、
震災直後には、客室稼働率が40%まで落ち込んでいたことを考えると、
消費者心理が回復してきていることは事実のようだ。
自粛を続けるにも、適度な休みや遊びが必要なのは、人として自然なのかもしれない。
今朝、葉かき作業が一巡したので、農園も午後から休むことにした。
定植終了後に半日のんびりして以来だから、半月振り。
「さぁーて、ドーナツとコーヒーと読書を堪能するぞぉ」
と意気込んだのだが、
夕刻には、やっぱりハウスにいた。。。
高設メーカーの方から、液肥の混合方法を教わったり、
内装屋さんと、建築中のトイレの打ち合わせをしたり。
ドーナツとコーヒーは、夕食後に変更となったが、
両者の融合した味は裏切らない。
( ドーナツは、ポン・デ・黒糖と決まっている by 農園主 )
2012/10/24(Wed) アランのこと(寝床完成 編)
受付ハウスの脇に、彼の住まいを作った。
日よけのターフもあるので、気に入ってくれるはず。
彼には、好きなところで、好きに過ごしてほしいと思っているが、
心配なのは、夜間。
万が一にも、野良犬(野犬?)に脅かされては不憫なので、
寝床は、頑丈な柵で守ることにした。
ホームセンターの担当者からは、2時間で組み立てられたと挑戦的なことを言われ、
気合充分で臨んだが、終わってみれば半日仕事になった。
日中は、農園内で自由に遊び、飛び回ってほしい。
( 草取りも頼む by 農園主 )
2012/10/25(Thu) 「農」を考える
太古の昔に農耕が始まったのは、
狩猟生活から進化した結果とする歴史観が一般的である。
農耕開始が、定住を可能にし、貯蓄を可能にし、
そして安定した生活を実現したと考える。
違う見方もあるようだ。
狩猟生活は、「人口の増加と狩猟技法の向上」によって、少しずつ
移住から定住が始まったとする。
人が増えたので行動範囲が狭まり、狩りが上手くなったので遠出しなくなり、
そして定住が始まる。
その結果、余暇ができたので農耕が始まったという。
(「文明と戦争」アザー・ガット著 )
人は、オン・オフが明確な狩猟生活を本当は続けていたいのだが、
渋々、毎日仕事がある農作業を始めたというのである。
なるほど、サラリーマンの頃の仕事は一瞬で大きな収益が上がることも、
たまにはあったから解かるような気がする。
それでも、コツコツと積み上げていく仕事にも、意外に、楽しいところもある。
( 効率的な怠け者はあり? by 農園主 )
2012/10/26(Fri) てぐす効果
ビニールハウスの天辺に短いパイプを取り付け、
尾根に沿って、てぐす(釣糸)を張った。
鳥よけ、というかカラス対策である。
彼らは、天井に停まってビニールを突付いて破る。
彼らにとっては、意味のない、ただの遊びらしいが、
こちらは、穴だらけにされてはたまったものではない。
そうなる前のリスクヘッジ。
この方法は、イチゴ農家仲間の「さわの森農園」夫婦から教わった。
(ちなみに、ここのイチゴは本当に美味しい)
この農園のある千葉市では、てぐす効果はすでに実証済みであるが、
さて、君津のカラスはどうでるか。
( ほかで遊べば by 農園主 )
2012/10/27(Sat) 遊びの天才
農業へ入る契機を作ってくれたのは、
世田谷の「小泉農園」と埼玉県小川町の「風の丘ファーム」である。
サラリーマン時代、そこで週末研修をいっしょにすごした仲間が、
家族で農園に来てくれた。
当時、彼は金融関係のIT部門で働いていたが、
今は、有機野菜を宅配販売する会社のIT部門に勤める。
彼の5歳の長男と2歳の長女は、農園に来て
「イチゴ、まだないのぉ?」と青々した株だけのハウス内を
見てがっかりしていた。
ところが、イチゴはなくとも子供は楽しいらしい。
農園内の土手を駆け下り、ぬかった土で泥ハンバーグを作る。
ハウス脇の溝をスコップで掘り返し、ミミズを捕まえる。
草取りをし、テントウムシを捕まえる。
開園時には、竹馬やラジコンを用意しようと思っていたのだが、
大地そのもの、素が一番いいのかもしれない。
二人の遊びの天才が、そう教えてくれた。
( それでもラジコンはほしい by 農園主 )
トップに戻る
元に戻る
ホーム