[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2012年12月2日〜12月8日

2012/12/02(Sun) カンガエプロン

12月に入り、いよいよ農園の準備は大詰めだ。
やることは、山積み。今さら、アタフタしてみても始まらないと思いつつ、
日が暮れるのは、驚くほどあっと言う間である。
イチゴの世話から始まり、イチゴパックの選定、レジの購入、ハウスの溝掘り、
防草シート張り、それからアランと駆けっこ(とてもついていけない)。

暗くなって家に帰ると、宅急便の荷物が届いていた。
マサイクロス でお世話になった「BAHATI(バハティ)」からである。
依頼していた手作りの カンガエプロンが送られてきた。
カードを添えて、サボテンの寄せ植えがいっしょに入っている。
「少し早いポレポレ農園の誕生のお祝い」と書いてある。

[写真]カンガエプロンとサボテンの寄せ植え

「Kenyaつながりの仲間としてこれからもおつき合いよろしく。
そして、いつか、サバンナでTusker(タスカービール)を一緒に飲みたいですね。」

( 明日もやるぞ by 農園主 )

2012/12/03(Mon) "TED" から

「未来は、勝手に猛スピードで走り抜けていくと思っていたものが、
未来は、いつも白紙で、自分でつくっていけるものと気づき、勇気づけられる。」
(ジム・ボルト・テイラー博士)

(彼女の話は本当に勇気づけられる by 農園主 )

2012/12/04(Tue) 仕事ごっこ

イチゴの実がなっている茎(果房)は、イチゴの重みで折れやすい。
土耕栽培は、実が土についているので折れることはないが、
高設栽培の場合は、空中に実がぶら下がる恰好になるからだ。

[写真]果房折れ防止のクッションとなる発泡スチロール

薄い発砲スチロールをクッションにし、それを下から針金とワイヤーで支える。
仕上げるまでに結構な時間を要する。
しかし、果房が折れてしまうと美味しい実はできない。
手間はかかるが、それが仕事というものだ。

トンネル工事の点検を「大変だから」と簡略化してしまうと、
仕事ではなく、「ごっこ」になる。

( 愚直でありたい by 農園主 )

2012/12/05(Wed) ミツバチから学ぶ (砂糖水の巻)

巣箱の前に、砂糖水を置いた。
水と砂糖が1:1だから、ベトベトの砂糖水。割り箸は、止まり木である。

[写真]トレイに入れた砂糖水をミツバチが舐めているところ

ミツバチは、エネルギー源として花蜜を集め、タンパク源として花粉を集める。
しかし、イチゴの花蜜は少ないのでエネルギー不足になりやすい。
そこで、砂糖水を補給するのである。
ハチミツを溶かして直接上げたくなるが、
ハチ特有の病原菌を含んでいる恐れがあるので、ご法度だそうだ。

( そう言えば、イチゴのハチミツは見ない by 農園主 )

2012/12/06(Thu) てるてる坊主

スーパーで出始めたイチゴの値段が高めだと聞く。
全国的に収量が伸びていないからである。

結実してから、赤い実になるためには、温度と日照が必要になる。
温度は、糖度に影響し、日照時間は、着色に影響する。
ところが、最近の天気は、寒い雨の日が多い。。。

ポレポレ農園では、4品種(紅ほっぺ、章姫、やよいひめ、かなみひめ)の
すべての花が咲き乱れ、結実を迎えている。
まだ青く小さい実だが、少しずつ大きくなって来ている。
何とか、目標のクリスマスには、と気を揉んでいるが、
あとは、お天道様次第。。。

( 晴れの日はアランも機嫌がいい by 農園主 )

2012/12/07(Fri) イチゴの形

[写真]ハート型のイチゴ(かなみひめ)

ポレポレ農園では、ハート型、あるいはチューリップ型と呼んでいる。
「かなみひめ」は特に最初の果実(頂果房)にこのような個性が出やすい。
市場出荷するならば、画一的な三角のイチゴの形が求められるので、
スーパーなどでは見かけない。
本当に消費者は、いつものイチゴの形しか食べたくないのか、
生産者の思い込みではないのか。

もちろん、これを決めるのは来園される方々だ。
ハート型、あるいはチューリップ型を食してほしい。
こういうことが、イチゴ狩りの醍醐味とも言える。

( 意外な発見があるかもしれない by 農園主 )

2012/12/08(Sat) 文化の継承

近所の農家のお母さんが、沢あんと黒豆煮を持ってきてくれた。
地域の野菜部会の中心メンバーで、野菜作りの技術には誰しもが一目置く存在。
時間があれば、都内から植栽の手伝いも頼まれるスーパーウーマンである。

数日前に開かれた部会の定例会(宴会)で、このおばぁちゃん(ひ孫がいるので)に、
評判の沢あんと豆を食べたい、と頼むと、分けてくれると言う。
今日か明日かと待っていた。

[写真]丹波の黒豆の煮豆

いただいた沢あんは、日本酒にも合い、ご飯にも合う。期待通り。
衝撃だったのは、黒豆煮。ご本人が育てた丹波の黒豆を時間をかけて煮たもの。
隠し味は、「醤油」にあるそうだ。
「作り方なんてないよ。なめなめしながら仕上げていくのさ。」

普段は、甘いものが得意ではないのだが、豆が旨いばかりではない、
汁がそのまま飲めて、止まらない旨さなのであった。
「そこに一番栄養があるのさ」

(代々受け継がれている家の味だそうだ by 農園主 )