2013年10月20日〜10月26日
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2013/10/20(Sun) 雨ニモマケズ
壊れたハウスの「紅ほっぺ」は、昨晩からの雨でびしょ濡れだ。
ビニールは来週初めには資材が入るというが、
パイプは2週間かかるそうだ。
なんとものんびりした優雅な仕事ぶりには驚くばかりだが、
苗にビニールを直接被せるわけにもいかず、今は見守るしかない。
歯がゆい思いをしながら、雨を見上げている。
「決して怒らず いつも静かに笑っている」
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
( 遥か遠い境地である by 農園主 )
2013/10/21(Mon) 偉大なるムダ
「野球はやってもやらなくてもいいこと。はっきり言えばムダなんです。
これだけ多くの人に支えられているわけですから、ただのムダじゃない。
偉大なるムダなんです。」
(「弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー」高橋秀美著)
合同練習は週1回、守備の練習はしない、ひたすら打撃練習をする。
東大野球部出身で同校野球部監督の言葉だ。
「社会人になればムダなことなんてできません。
今こそムダがいっぱいできる時期なんです。」
ドサクサの乱打戦で、都予選ベスト16までいったりするとは聞いていた。
「すべてがムダだから思いっきりバットを振る。
どのみちムダだから遠慮はいらないのである。」(同著)
我が母校はエリート校ではなかったが、
風変わりな先生は大勢おられた。
「勉強したい人だけ授業を受ければいい」
放任主義とも言えるが、自我のない生徒(自分を含め)は、
とことん怠けることになる。
しかし、後悔がないのは、そこで「自己責任」は覚えさせられたからだ。
多分、負け惜しみではなく。
( さーて、思いっきりバットを振っていこう by 農園主 )
2013/10/22(Tue) カーリング
ハウスの補修が始まった。
まずは、ビニールが破れた2棟の張り替えである。
ハウスの屋根のてっぺんは高さ4mを越えるが、
職人はビニールを背負って軽々とパイプ1本の上を歩く。
午後に風が少し出たが、作業は順調に進んだ。
ここまでは一安心なのだが、
天気図を見ると大きな渦が2つ迫って来ているではないかっ。
壊れたハウスの補修(というか建て直し)は、来週になるから、
苗を守るための当面の応急措置が必要になる。
時間はない。
明日が勝負だ。
( 2つがぶつかって消し飛ぶといい by 農園主 )
2013/10/23(Wed) ウェーブ
天気予報が分刻みで気になる。
言うまでもない、2つの大きな渦が接近しているからだ。
倒壊したハウスの補修工事を急ピッチで進めてもらった。
曲がったパイプを下からジャッキで上げ、支えを入れる。
抜けてしまったパイプを杭でとめる。
曲がったパイプの上からビニールを張り、雨風に備える。
一時しのぎとは言え、大仕事になったので、
気が付けば、真っ暗になる寸前だった。
出来上がったハウスは、曲がりくねったパイプの形で、
微妙な波を描いてはいるが、今できる最善策を結集した作品である。
外観は、未来の東京オリンピック会場のような流線形に見えなくもない。
( やるべきことはやった by 農園主 )
2013/10/24(Thu) クロちゃんです( そろそろ眠い? )
動きが鈍い。餌も残している。
試しに彼の桶に枯草を入れてみたら、潜りこむような仕草をする。
寝る準備を始めているようだ。
カメは、平均気温が20℃を下回ると食欲が減退していく。
まさに今の時期だ。
そして、15℃以下になると完全に食欲を無くし、10℃以下で冬眠に入る。
そろそろ秒読み段階のようである。
( 布団が気持ちいいこの頃である by 農園主 )
2013/10/25(Fri) 農を考える( 出発点について )
コメの価格が4割下がるという試算があるそうだ。
減反政策の見直し論議が俄かに本格化し始めた。
合わせて補助金の廃止も検討するという。
減反政策とは、農水省が毎年のコメの需給を予想し、
自治体から農家に生産数量が割り当てられるもの。
生産調整により、コメの価格は維持されるため、
コメ農家の収入が確保される仕組みだ。
「減反や補助金をなくせば米価が暴落しかねない。理想論にすぎない。」
「零細・兼業農家の新陳代謝を促し、大規模化を促すのが狙いである。」
何のために減反を止めるのか、どうして大規模化を促すのか。
農業政策の議論はいつも空回りする。
この違和感は、議論の出発点が消費者の視点からではないためだ。
チャーハン、牛丼には安いコメでもいいかもしれない。
一方で、旨い(安心は当たり前)「ご飯」を食べたい時もある。
ここ君津産の同じコシヒカリであっても味の差は驚くほどある。
「ご飯」だけで食べても旨い、それが兼業農家のお米であったりする。
4倍の値段が付いても買いたくなる。
( 全てはお客様が決めるもの by 農園主 )
2013/10/26(Sat) 天と地の間で
皆様からご心配をいただいている。
近所の小学校の先生や市内の肉屋さんからも
「(ハウスが壊れて)大変でしょうけど」と声をかけられる。
今日は、東京・銀座のワインと花の店(CORK)からシャンパンが届いた。
「アントル シエル エ テール」
天と地の間で、という意味だそうだ。
農園の仕事は、まさに天から恵みを受け、そして試練も受けるのである。
「今一番のおすすめ。ポレポレ苺と相性良しと思います。」
と、添えられたメッセージカードにあったが、
苺は待ちきれないので、今晩早速いだだくことにした。
( 人情が心に沁みる by 農園主 )
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