[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2014年3月2日〜3月8日

2014/03/02(Sun) ハラハラ

「これっ、買って―」
さっきまで大泣きしていた女の子が、満面の笑みになった。

当園は、大きな農園ではないので、
1日にご入園いただけるいちご狩りのお客様は、大勢というわけにはいかない。
また、できるだけ余裕をもって楽しんでいただきたいので、
毎日、いちごの実の数を数え、来園された方々が充分に満足いただけるように
入園者数を決めている。
そういうわけで、当日、突然に来園いただいてもお断りすることになり、
お子さんが泣き出してしまうこともある。。。

[写真]お土産用いちごパック(6粒入り)

お土産用のいちごで機嫌が直ってもらえて、ほっと胸をなで下ろす。

( お父さん、是非、事前にお電話を by 農園主 )

2014/03/03(Mon) アイドル

女性グループのご来園が大変多かった1日。
偶然かもしれないが、「ひな祭り」らしい雰囲気になった。
BAHATI からいただいたフラワーアレンジメントが、
文字通り、花を添えてくれた。

[写真]神奈川県相模原市のお花屋さん

アランは、頭突きの力くらべをしてくれる相手(男の子)が、
少ないのが物足りなそうだったが、
大勢の女性に囲まれれば、やはり楽しそうである。

( とても敵わない by 農園主 )

2014/03/04(Tue) 巡る

土の乾きが少し早くなってきた。
また、暖房機の灯油の減りが少なってきたことからも、
暖かさを実感する。

「こっち、こっち―」
幼い兄妹が受付ハウスの周囲を走り廻る。
まだ短いが、柔らかい青い雑草をむしっては、
アランのところへ走ってゆく。
それをアランは一口でパクッと平らげる。

「はやく、はやく―」
この駆けっこの往復を何度も繰り返す二人。
最後は、もっと食べさせてと焦るアランに頭突きされて
泣き出すお兄ちゃんだった。

( 早春 by 農園主 )

2014/03/05(Wed) 農を考える( 保険について )

どんなビジネスでも、リスクは付きもの。
リスクフリー(無し)で、果実が得られるほど、
世の中の仕組みは甘くない。

金融の世界では、リスクをヘッジ(軽減)するために
オプションや先物と呼ばれる道具があるが、
リスクを0%までヘッジすれば、期待収益は0円になり、
取引コスト分だけマイナスになる。当たり前の話である。
 となると、どこまでリスクを取り、ヘッジコストを払うのか。
これが農業でも経営判断となる。

農業は、台風、大雪、強風など、天災リスクは大変大きい。
(おかげ様で、随分打たれ強くなって来た)
この現実にしり込みする新規就農者は多いと聞く。

問題は、経営の選択肢が用意されているか否かである。

「台風がこわいから、できるだけ保険をかけよう。
だから、べらぼうに高い保険料は頑張って払おう」

「保険料はムダ。それを払うくらいなら、丸ごとリスクテイクする」

どちらも経営判断である。

残念なことは、判断の基本になるリスクヘッジ手段が、
この業界では整備されていないことである。
農水省管轄の農業者向け保険は、壊れたハウスの再建コストを前提に、
設計されていない。
年月の経過とともに、保険金が減価償却していく。
いざと言う時に、ハウスの建て替え資金が補償されないことになる。

今回の大雪の被害に対し、助成金(補助金)が検討されているそうだ。
農家に優しい国民に感謝し、日本国民であることに誇りを持つ。

しかし、行政が本質を見失っていないか心配になる。
選択肢のあるインフラをつくること。
ヘッジ手段さえあれば、農家は自己責任で判断できる。
我々農家は、甘やかされたいわけではない。

( 少し強がり by 農園主 )

2014/03/06(Thu) アランのこと( 太鼓編 )

夜明けとともにイチゴを摘み、パックに詰めるのが我々の日課。
アランは、朝のこの忙しい時間は、相手にされないことを知っているので、
「メ、メェ」と控えめな声で鳴きながら、
小屋の中で餌箱やバケツを前脚やら角やらで、敲いたり、突いたりして、
結構、リズミカルに独りで遊ぶのが日課である。

今朝も仕事がひと段落してから、
小屋のドアを開けると、外にのんび〜りと出てくる。
「アラン、お待たせ。あれっ、何をぶら下げてるの?」

[写真]首からバケツをぶら下げて小屋からでてきたヤギのアラン

どうやら、バケツを突いている間に首にハマったようだ。
多少、草が食べにくそうだが、本人は気にするどころか、
「カラン、カラン」
楽しそうに走り回るのであった。

[写真]バケツをぶら下げたまま散歩するヤギのアラン

( 何でも遊びにできる男なのだ by 農園主 )

2014/03/07(Fri) 弥生(3月)の季節

[写真]やよいひめの二番果が実っている様子

「やよいひめ」の二番果が始まっている。
一番果は、すでに実をきれいに食べてもらったので、
枝だけのカラ果房になっている。
これは、生育上なんの役にもたたないので、全て抜き取るのだが、
少々、コツがいる。
力まかせに引っ張ると株ごと抜けてしまいかねない。
生えているのと反対方向に押してやると、
ポキッと意外に容易く折れる。
ただ「やよいひめ」は他の品種よりは枝が太く丈夫なので、
力を入れていく。株数が多いと手首が腱鞘炎になりそうなくらいだ。

異なる「弥生」と悪戦苦闘しているのは、嫁さんだ。
3月15日までに今年も税務申告をしなければならないのだが、
その計理処理を全て「弥生会計」ソフトに入力しなければならないからだ。
数十円単位の経費もあり、仕訳件数は膨大である。

( 来年こそは、どちらも早めにしたい by 農園主 )

2014/03/08(Sat) アランのこと( 脱毛編 )

アランの毛が抜け始めた。春が近い証拠である。
冬の間は、ブラッシングすると逃げ回っていたのだが、
今は、相当気持ちがいいようだ。大人しくしている。

[写真]ブラッシングが気持ちよくて満足顔のアラン

今日は、アランを家族のようにかわいがってくれるお客様が、
ブラッシングを丁寧にしてくれた。じっくりと時間をかけて。
アランの前にある毛玉がそれである。

[写真]横座りしたアランがブラッシングをしてほしいところを鼻先で知らせている様子

( ヒツジみたい? by 農園主 )