[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2014年9月7日〜9月13日

2014/09/07(Sun) “おいCベリー”の今 (2014年9月)

昨シーズンから始めた品種が、期待以上のご好評をいただいた。
気を良くして、今年は少しだが本数を増やす予定である。
育苗は順調、この品種は病害虫に強く本当に手がかからない。
優等生なのである。

[写真]おいCベリーの苗の副葉を手のひらの上で示しているところ

副葉が葉枝の真ん中に出ている。
良好な栄養状態を示す「福葉」のサインである。
若い新葉は、気持ちがいいくらいにいい色をしている。

ただ、これからにひとつ悩みがある。1番花房と2番花房の間隔が開くことだ。
これは、果実の収穫時期が開くことになるので、
「えっ?今日もないの?」というお客様の声につながってしまう。
師匠と相談して、この間隔を狭める方策を思案している。

( 楽しみな苗である by 農園主 )

2014/09/08(Mon) ペイ・パー・ビュー

有料番組のことである。
マイク・タイソンのボクシング試合だから、随分前のことになる。
王座奪還戦をどうしてもライブで観たくて、当時米国で20ドルを払ってTV観戦をした。
1ラウンド90秒ほどで勝負は決まる。TKO勝ちだった。
あまりにもあっけない幕切れに、もう少し楽しませてほしかったと思った。
この寂しい思い出が“有料”のトラウマになったようである。

歴史的快挙となったUSオープンテニスの準決勝は、気になりながらも、
深夜1時のスタートでは翌日の仕事に支障がある、と諦めたのだが、
本当は、例のトラウマが二の足を踏ませたような気がしている。
大丈夫、神は次のチャンスをくれた。

( まだ間に合う、wowowへ by 農園主 )

2014/09/09(Tue) 爽快な時

[写真]青い空と白い雲と緑の芝の間に建つ白い受付ハウス

今年初めての秋晴れ。
久しぶりの太陽光と爽やかな風に、仕事もはかどる。
本圃ハウスの高設ベッドへ土を補充し、いよいよ苗の定植準備を終えた。
 ほっとして風呂から上がると、身体のあちらこちらに筋肉痛が出てくる。

( それにしても綺麗な月だ by 農園主 ) 

2014/09/10(Wed) ジャッキ上げ

[写真]高設ベッドのパイプをジャッキで上げているところ

高さ90pの高設ベッドの下に潜り込む。
水平を直すための作業である。
地盤が柔らかい箇所は、ベッドの土の重みでパイプが沈むので、
それをジャッキで持ち上げていく。
文字通り、地に這いつくばった地味な仕事であるが、
きれいにレベルが取れて仕上がると、整然として気持ちが良くなる。
ただ、直す予定のなかった隣のベッドまで気になり出すのは余計だ。

( 仕事がどんどん増える by 農園主 ) 

2014/09/11(Thu) 立ち止まってはいないか

文章の書き方の本を時々読む。
行き詰るとこの手の本を読むのだが、
作家先生たちはその産みの苦しみからか、言葉に重みがある。

「0と1の間には、宇宙間ワープほどの距離がある。
0とは、何もないということ。何も動かない、何もしない。
1とは、何かするということ。ほんの少しの動きでもいい、
ただ、それは10にも100にも繋がっていく。
0と1の間は大きいが、1と2、1と100の差はさほど大きくはない。
やる、か、やらない、かは、まったく違う次元に生きることである。」
(坂東眞砂子)

「今は忙しい」とか「時間がない」と言い訳して、
実践できていないことが山ほどあることに、はっとさせられる。

同氏は作家を目指す人にこうも助言している。
「才能とか運とかさまざまな条件差はあるにしても、
私と彼らとの原初的な違いは、最初の小説をひとつ書いたか否かだ。
やる、か、やらないか。1か0か。
差はほんの僅かではあるけれど、そこには人生を変えてしまう力が潜んでいる。」

( 行動あるのみ by 農園主 ) 

2014/09/12(Fri) そろそろ

[写真]農園近くの畦道に咲いた彼岸花の様子

彼岸花が咲き始めた。
葉がなく開花するので、前ぶれもなく突然咲いたように見える。

毎年、彼岸のころにいっせいに咲き出す印象があるのは、
「すべて同じ親を持つクローン」だからで、
「原産地は中国の揚子江付近であり、そこから日本に伝来した
わずかな株がもとになって日本中に(球根を通じて)広がった」ためだそうだ。
( 「身近な雑草のゆかいな生き方」 稲垣栄作著)

この花にこだわるのは、イチゴの花芽分化のシグナルになるからだ。
ただ、農園周辺でも彼岸花は500m離れていると、その開花時期は10日前後異なることも。
それでもシグナルになるのは、個性が引き継がれているからで、
早く咲く場所はいつも早く、遅いところは遅いのである。
当園のイチゴの花芽分化時期は、これまでの経験で遅い場所の花と符号する。
ちなみに、昨日の検鏡(分化を顕微鏡で確認する作業)結果は、やはり「まだ」だった。

( 焦るな by 農園主 )

2014/09/13(Sat) ランチの王様( 房州寿司 in 白濱屋本店 )

房州の寿司は、「いなか寿司」とも呼ばれ、大きめの寿司として知られる。
いなり寿司くらいの大きさなので、“粋”を自認される方からすれば、
「田舎モンの寿司」と言われるかもしれない。

[写真]館山・白濱屋本店の房州寿司

しかし、その大きさを飽きさせない理由がある。
「シャリが勝負だから」とご主人が言う通り、新鮮な地魚といっしょに
シャリが優しく口の中でほぐれて、とけて、何ともいい具合になるのである。
確かに大きめなので、少しの時間だけ“品位”には目をつぶって、
頬張るくらいに一口で食べる方が旨し。それが田舎流。
夏の間はやはり鯵、「冬場は平目」ご主人はそう言う。

( 待ちきれない by 農園主 )

※ 農園から車(高速利用)で約55分。
 ※ 店舗情報 : http://tabelog.com/chiba/A1207/A120704/12002726/