[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2014年9月14日〜9月20日

2014/09/14(Sun) 視点

1969年アポロ11号が月面に着陸し、人類が初めて月の土を踏んだ。
世界中が歓喜に沸いている中、コラムに山本夏彦氏はこう書いたそうだ。

“何用あって月へ?”

「山本翁の真骨頂の名文だった。」(「許す力」伊集院静著)と言う。
その通り、今でも心に響く言葉である。

周囲の反応、声の大きい人の意見、そしてマスコミからの騒音。
人に流されない視点を持ち合せた人間でありたい。

( なぜ?と聞く勇気 by 農園主 )

2014/09/15(Mon) 三郎畑のキンセンカ (2014年その1)

昨シーズンは、暖かくなった春にキンセンカの花摘みをしてもらった。
いちご狩りの後のお楽しみとして、予想以上に喜ばれた。
三郎さんもそれを聞いて、とても喜んでくれ、
来シーズンも植えてくれることになった。

[写真]花畑に植える予定のキンセンカの苗

9月に入って種が発芽し、かわいい苗作りが始まっている。
三郎さんはとても仕事が丁寧なので、「あの人は花作りが上手」と近所でも評判だ。
半年後の皆様の笑顔のために、今から着々と準備中なのである。

( お楽しみに by 農園主 )

2014/09/16(Tue) 2回目の検鏡

「花芽分化」の確認は顕微鏡で行う。
イチゴの生長点が、葉から花の形成に変わるとき、
その形状が変化して出現する。
ゴツゴツした山脈からプルンとした丘に変わる感じ。
ただ、針先で行う細かい作業だから、容易ではない。
肝心なところを、うっかりと切り取ってしまいかねない。
と言うか、今年もスパッとやってしまった。。。

今回は、モニター付きの顕微鏡で農業事務所の方に
ライブで解説してもらいながらの検鏡で、理解は深まった。
結果は、「未分化」。
もう少し先になりそうである。20日前後だろうか。

( 手技は毎年少しずつ by 農園主 )

2014/09/17(Wed) 覚悟

まだ、行ったことはないのだが、風変わりなBARの話。
場所は池袋、一人で切り盛りする店。ここまでは珍しくない。
「繁盛しないことが目標」(「減速して自由に生きる」高坂勝著)という店だそうだ。
週休3日、ランチはやらない、正月と夏休みは9日ずつ必ず休む。
新規開店の飲食店の80%が3年以内に廃業する(総務省統計)ことを考えれば、
強気な?営業姿勢とも言える。
しかし、店主の発想はとてもユニーク。
自分の生活に必要な収入を決めて、日々の売り上げと入店者数を逆算する。
それ以上は稼がないというのである。“スモールビジネス”というらしい。
「常に忙しかったら、いつお客さんと会話するのでしょうか、
 それにヒマなときに本を読んだり、居眠りしたりできなくもなります。」(同著)

[写真]大好きな草の上でゴロ寝を楽しむアランの様子

サラリーマン当時、会社の業績目標の根拠を深く考えないまま働いていた。
どうして“前年比増収”にこだわっていたのか。
それが当たり前とされていたから疑問を差し挟む余地はなかったのだが。

当園も経営会議(農園の行き返りの車中)で、目標の達成について議論する。
「お客様をどれだけ驚かせ、喜んでもらえるか」
―自分達だって、2回行くレストランは多くないよね。
―ましてや、友達に勧めるって、相当なレベルでないと。

( まずは3シーズン目を迎えられることに感謝 by 農園主 )

2014/09/18(Thu) “かなみひめ”がピンチ

大きさ0.5oの大敵に攻め込まれている。
葉の裏側について養分を吸い取るハダニである。

「かなみひめ」は、葉が大きくて固い。凹凸もあるので彼らは隠れやすいようだ。
その点では、“紅ほっぺ”や“おいCベリー”は葉が柔らかいので防除は楽と言える。

「かなみひめ」に罪はない。
言われるまでもなく、手入れが出来ていない我々の責任である。。。
しかし、まだ定植までには少し時間がある。本舗ハウスには持ち込まないために、
最後の退治へ。

[写真]上から眺めたいちごの苗の様子

( いざ by 農園主 )

2014/09/19(Fri) アランのこと( 食欲の秋編 )

有難いことに、美味しい物をたくさんいただく。
農園のハウスの入口や家の玄関前にそっと置いてある。
新米、かぼちゃ、なす、オクラ、ししとう、イチジク、、、。
まるでどこからかお地蔵様が持ってきてくれたよう。

アランにもいただく。
お米(売り物にならなかった)、ワラ、枝豆、、、。
彼はいつでも食欲全開だが、増々食べる。

[写真]草を食べているところで名前を呼ばれ、顔をあげるアラン

[写真]名前を呼ばれてこちらに近づき、カメラに顔を近づけるアラン

( お互い幸せだな、アラン by 農園主 )

2014/09/20(Sat) 植えるぞ

花芽分化が確認できた。
いよいよ定植の開始である。
“おいCベリー”と“紅ほっぺ”は期待通りの時期となった。結果的に。
というのも、これは技術というよりは、8月下旬からの低温が主な理由だからである。
それでも、このまま順調に行けば例年よりも早いシーズンのスタートとなりそうなので、
今から心は弾む。
もうひとつ嬉しい誤算は、あの晩生の“やよいひめ”も分化したことである。
開幕からスタメンもあるかも?楽しみなことが多いシーズンとなりそうだ。

[写真]本舗ハウスの高設ベッドに植えられたおいCベリーの苗

( 残るは“かなみひめ” )