[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2014年11月9日〜11月15日

2014/11/09(Sun) 適期

イチゴたちの冬支度の時期である。
本格的に寒くなれば暖房機を稼働させるが、
その前に地温を下げないようにカバーをかけていく。
まず地表にマルチをかけ、その後に高設ベッドの足元に
スカートと呼ばれるシートを張る。
これが、昨シーズンまでの作業手順である。
もしかしたら、手順は逆の方がやりやすいかなとも思っていたのだが、
11月に入るとイチゴ農家仲間の挨拶は、
「もうマルチかけた?」
これが普通になるので、つい焦ってマルチを先行させていた節もあった。
今シーズンは、ちょっとしたトラブルがあって注文したマルチの入手が遅れ、
仕方なくスカートから先行させてみたのだが、そうしたら、仕上がりがいい。
どうやら、こっちの方が当たりのようだ。

[写真]高設ベッドの足元に保温用シート(スカート)を取り付けたところ

また、冷静に観察してみると日中の地温は現状でも12〜18℃で変動している。
全く焦る必要などない温度だ。じっくり丁寧に進めるだけの余裕はある。
時期を焦ると、かえって暑くなりすぎるデメリットがあるかも知れない。

( けがの功名 by 農園主 )

2014/11/10(Mon) 千本ノック

世の中、大抵のことは回数を重ねて努力すれば、上手くなるものであるが、
そうもいかないものもある。

おかげ様でと言っていいものか、この「ポレポレ農園主のトレンドライン」も
1,000回目を迎えた。
「ヒマなんだね」 東京にいる妹弟からしばしば冷やかされてきたが、
そうでもない。イチゴ農家もそれなりに忙しい。
それでも、夕食時に頭に溜めたものを絞り出して書き、嫁に検閲を受けてからアップする。
内容はない代わりに、毎日書くことで勘弁していただきたい、
その一念だけで続けてきた。
 これでそろそろペンを置く節目か、との誘惑? もあったが、
今日も普通通りに、嫁によってパソコンとビールがセットされていた。
明日からもそうであろう。

[写真]ブログの更新作業に利用しているパソコンとビールグラス

( 2千本ノックへの旅 by 農園主 )

2014/11/11(Tue) 枝豆から大豆へ

[写真]農園隣の大豆畑に作られたボッチ

隣の畑に見事な"ボッチ"ができ上がっている。
のぶ子さん夫妻が朝から本当に暗くなる寸前まで仕事をしていた。
大豆を刈り取って、束にして山積みにしていく。
乾燥させるための作業である。
2m以上はあろうか、ハシゴを使って積み上げていく。
親と同じ位の年齢だと思うが、本当によく働く方々だ。
アランも楽しそうに応援していた。

( 息の合った手さばきは見習いたい by 農園主 )

2014/11/12(Wed) マルチ・スタート

イチゴたちは、順調にしっかりとした株に育っている。
例年よりも定植時期は早かったこともあって、背丈、葉数ともに充実し、
花房も太く伸びている。
これからが本当に楽しみである。

[写真]花を次々咲かせているおいCベリー(マルチ張り作業後)

ただ、マルチ張りにはこの上なく手こずる。
保温のために地表を覆っていくのだが、
下葉が引っかかったり、花を折らないように注意したり、肩が凝る。
週末からはいよいよ最低気温が10℃を下回って来そうだから、その前に。

( 家のストーブの準備も by 農園主 )

2014/11/13(Thu) ミツバチたち

よく飛んでいる。
ハウスに来て2週間がたち、環境にはすっかり順応しているようだ。
ミツバチ(当園ではセイヨウミツバチ)の群は、女王バチ、働きバチ、
雄バチからなり、ご存知の通り、女王バチは1匹だけで、産卵が仕事だから、
働きバチ(メス)がそれ以外全ての仕事を担当する。
育児、花粉の貯蔵、巣作り、門番、採餌などであり、
イチゴに訪花し、花粉や花蜜を採るのも彼女たちの仕事である。
花の中をくるくると回り、それはいじらしい仕事振りなのである。

ただ、イチゴの蜜は少ないので、その分の糖分の補給に砂糖水を時々与えている。
これまた、いじらしく一列に並んで吸っては、巣に運ぶのである。

[写真]巣箱の前に置いた砂糖水を飲んでいるミツバチ達の様子

( 雨の日も働くともっといい by 農園主 )

2014/11/14(Fri) クロちゃんです(越冬前に事件)

夜間気温が10℃を下回ったので、
今晩からカメたちを、比較的暖かい育苗ハウス内に移動させようと、
思っていた矢先のことだ。
なんと彼の相棒のトラとイシガメのアカちゃんが、何者かにさらわれた。
多分、カラスだと思われる。 今まで何ともなかったのに。
カラスたちも生きていくのが厳しい季節になってきたということか。
自然は時には優しく、時には残酷なのである。
それでも、ゆっくり冬眠してほしい。 生きるために。

[写真]育苗ハウスに移動したカメのクロちゃんの住まい(水色のタライ)

( めげてなどいられない by 農園主 )

2014/11/15(Sat) マット

マルチを張り終えたので、間髪入れずに次の仕事にかかる。
11月は忙しい。(いつもかも?)
花が結実し、実が大きくなっていくと自らの重さで果房が折れてしまう。
そこで、発砲スチロールのマットをクッションとして果房の下に敷いていく。
開花の早かった“おいCベリー”と“紅ほっぺ”から、その根元に。

[写真]果房折れ防止用のマットを敷いているところ

( 大きくなーれっ by 農園主 )