[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2015年10月25日〜10月31日

2015/10/25(Sun) 葉の照り

定植から1ヶ月が過ぎた。
早朝の風が冷たくなり、ハウス内の仕事が有難く感じられるようになって来た。
ついこの前まで、汗だくだったのに。
葉かき(葉の剪定)作業が一巡し、定植前の古い葉とそれ以降の新しい葉が
ちょうど入れ替わる時期でもある。

定植後に展開した新しい葉は、広いスペースと養分に恵まれ、
葉の面積はどんどん広がっている。光合成工場は拡張中である。

[写真]太陽の光を受けて艶やかなイチゴの葉っぱの様子

( 食べても旨そうな葉たち by 農園主 )

2015/10/26(Mon) チンパンジーの権威

動物行動学の世界に行動観察法というものがあるそうだ。
動物の活動時間を記録していくものなのだが、
動物の1日の主要な活動は、
「食べる」「休息する」「仲間と関わる」「移動する」「眠る」の5つで表される。
それを分単位でつぶさに記録していくものである。
「主観を排してひたすら事実を記録していくのは、動物を理解する第一歩である」
(松沢哲郎京都大学教授)。 先日見かけた日経記事にある。
 面白いのは、松沢さんご自身が自分の行動記録を13年以上毎日つけ続けていることだ。
「食べる」を“仕事”に置き換え、食事は「休憩する」に含めているそうだ。
要点は3つあると言う。

@ 事実を客観的に正確に記す
A 事実に基づいて自分の行動を振り返る
B 自分で自分の努力をほめる

( 結構厳しい作業だ by 農園主 )

2015/10/27(Tue) キンセンカ2015年

[写真]受付ハウス前の花壇に植え付けたキンセンカの苗

受付ハウスの正面。
シーズンになれば、ここにポレポレ農園の看板を毎朝掛ける。
いつも皆さまが楽しそうに記念写真を撮られる場所でもある。
そこの花壇に、三郎さんが丁寧に仕立てたキンセンカの苗を今年も植えてくれた。
開園はまだまだ先だが、準備は着々と進んでいる。

( あと2ヶ月くらいだろうか by 農園主 )

2015/10/28(Wed) 農を考える( 無駄?について )

まるでフェラーリのような、と話題の新しいトラクターが発売される。
それもそのはず、あの奥山清行さんがデザインした農耕機である。
かつてフェラーリのデザインを手がけた工業デザイナーだ。

[写真]ヤンマーの新しいトラクター

製作元のヤンマーは「次世代が農業にさらなる夢を持ってほしい」という思いから
作ったそうだ。値段はこれまでの機械よりは高めだが、フェラーリほどではない。
実用面では“無駄”があるかも知れないが、それが“楽しさ”になることもある。
農業はきつく、忙しいものという印象がつきものだが、
それはどんな仕事でも同じ。遊びを求めることだってある。

( 買う予定はないけれど by 農園主 )

2015/10/29(Thu) 出雷

[写真]今シーズン初の紅ほっぺの蕾

今年のつぼみがついに出て来た。
“紅ほっぺ”と“おいCベリー”の2品種だ。
ほぼ予想通りの日程なので、葉の展開は順調に進んでいる。

( 開花まであと10日ほど by 農園主 )

2015/10/30(Fri) マクロとミクロと

イチゴの勉強会(県の園芸協会主催)に参加させてもらった。
講演内容は「世界のいちご事情」から始まり、「国内の最新技術」、
そして「輸出手続きの集約化」へ。軸足は“輸出”に向いている。
日本のイチゴは、ほぼ全てが国内で消費されており、品質の裏返しとも言われる。
従って、輸出していくためには、生産量を増やしていく必要があり、
“周年生産”による収量向上や“種子繁殖”による省力化が課題とされる。
近道は、品種改良にあり、鍵はゲノムにありそうだ。
その意味でも、かずさDNA研究所 がイチゴのゲノムを全解明した功績は大きい。

[写真]いちごハダニ殺虫システム “アグリくん&すくすくバッグ”

一方で、展示会で見た「二酸化炭素によるハダニの防除システム」。
ハダニは、イチゴの葉の養分を吸い取ってしまう体長わずか0.5oの大敵だが、
密閉したシート内のCO2濃度を60%まで高め、24時間維持することで、
一掃できるという。

( どこを覗いてみても奥深く、興味深い by 農園主 )

2015/10/31(Sat) スカートめくり?

バタバタと仕事に追われていると、まともな仕上がりにはならない。
サラリーマンの頃からの経験であるが、忙しい時に限って仕事は重なるものだ。

蕾が出て来たので、そろそろ冬支度の作業が次々と始まる。
そこで今シーズンは、スカート張りをいつもより1週間早く開始した。
高設ベッドの培土の保温のために裾にシートを巻いていく。
ただし、まだ保温には時期が早いので巻いたスカートはめくっておいて、
次の仕事へ取り掛かる。
作業の省力化とはいかないが、作業量の平準化が目的である。

[写真]高設ベッドに取り付けた保温用スカートをめくって紐で留めた様子

( 日が暮れる前に帰宅するために by 農園主 )