[ポレポレ農園主のトレンドライン]

2015年11月1日〜11月7日

2015/11/1(Sun) 布石

[写真]てのひらサイズに大きくなったかなみひめの葉

葉は伸長し、蕾(つぼみ)も大きくなって来た。
追肥のタイミングである。
ただし、これは今の蕾のためではない。(すでに果実の最大値は決定されている)
来月に出て来る次の蕾のためである。
10月の下旬には第2花房が分化しており、
その花芽の生育のために栄養補給をするのである。

( 次の手 by 農園主 ) 

2015/11/2(Mon) これ、いいね( ずぼ芋 )

“二子芋(ふたごいも)”が届いた。
岩手県の二子の里(北上市)の特産だ。
北上市特有の黒土に砂が混じった土壌が生育にぴったりだとか。
芋はそのまま茹でて、“ずぼ”っと剥いてから塩をつける。
これが酒の肴に持って来いである。

[写真]北上市特産のずぼ芋

この地で新しくイチゴ農家を始めるご家族が送ってくれた。
初めての栽培にさぞかし試行錯誤を続けていることだろう。
当園の最初のシーズンを思い起こしても、それは容易に想像できる。
でも、大丈夫。
この“ずぼ芋”のようにねちっこい粘りで、きっと乗り切れるに違いない。

( その先に「最高の瞬間」が待っているはず by 農園主 )

2015/11/3(Tue) 一番花

[写真]今シーズンの一番花(紅ほっぺ)

咲いた。 今年の一番花が。 ハウス全体に白い花が広がるのは、今週末くらいだろうから、
少しせっかちな株かも知れない。
それにしても“紅ほっぺ”の大きな花である。

やがて、寒くなるころには赤い果実となって、世の中にデビューすることになる。
まずは、ようこそポレポレ農園へ。

( 待ってたよ by 農園主 )

2015/11/4(Wed) 暖房機の点検

暖房機のメンテナンスと試運転を済ませた。
着火するのはまだ先の話だが、肝心な時に故障するのが機械でもあるから、
毎年早めに手当てしている。

[写真]炭酸ガス発生暖房機 “ダッチジェット”

この暖房機は、二酸化炭素の発生機としても併用している。
光合成促進のために、CO2 を施用するのは今や常識になりつつあり、
最適な濃度水準や施肥すべき時間帯の研究は、どんどん進んでいる。
そして、次のテーマは“湿度”との関係に移っている。
葉の気孔が開いていなければ、CO2 は吸収できないが、
低湿度では葉の気孔が閉じてしまうことがわかっているからだ。
1000uの面積の湿度をどう管理していくのか。。。

( まだまだ勉強科目は尽きない by 農園主 ) 

2015/11/5(Thu) ブ〜ン

[写真]本圃ハウスに到着したばかりのミツバチの巣箱

ミツバチが農園にやって来た。
ハウス内に巣箱を入れて、しばし待つ。
養蜂場から30分くらい車で揺られてくるので興奮している。
15分くらい待ってから巣箱のフタを開けるである。
それでも「ブ〜ン」と威勢のいい羽音とともに数匹が飛び出してくる。

彼らの訪花の働きで、イチゴは受精し結実する。

( 大事な仲間の到着である by 農園主 )

2015/11/6(Fri) 適合化

[写真]高設ベッドにマルチを張った本圃ハウスの様子

マルチを張り始めた。
培土の保温のために高設ベッドの表面を覆うように張る。
教科書的に言うと、“寒くなる11月に入る前に張りなさい”とされるが、
この暑さだ。今週は、朝晩こそ冷えるが日中は1ヶ月前の陽気である。
これはもはや特別ではなく、例年のことになりつつある。
少しずつ季節は後ずれしているように感じる。
イチゴにとっては暑い時期のマルチは迷惑なものだろう。

ただ、さすがに来週からは気温が下がりそうなので、準備を始めた。
あっと言う間に夕方に。
この遅い時期のマルチ張りは、株が大きくなっているので、
作業がやりにくいのは事実。蕾を傷めないように気も使う。
農家都合では、早めに済ませたい仕事であるのは間違いない。。。

( できるだけイチゴ都合で by 農園主 )

2015/11/7(Sat) ミツバチたち 2015年( 砂糖水 )

巣箱をハウスに入れた後、ハチの出動が活発でない箱があった。
例年、新しい環境に興奮して、巣穴から次々飛び出して来る。
中にはハウスの天井にぶつかってしまうものもいるほどだ。
それはそれで心配なのだが、あまり大人しいのも気になる。
好物の砂糖水を巣穴の前に置いてみる。まさに誘い水。

[写真]巣箱の前に置いたトレーの縁に一列に並んで砂糖水をのむミツバチたち

すると、ご覧の通りの大行列。
容器には砂糖水でおぼれないようにワラを水面に渡してあるのだが、
なぜかそれを皆利用せず、ヘリに?まって必死に採取している。
500tくらいは2〜3日で巣に持ち帰ってしまう。
こういう健気な姿を見ていると、たまにうっかり刺されても、
怒る気にはとてもなれないのである。

( 訪花もよろしく頼むよ by 農園主 )